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2005年9月 3日 (土)

「郵便局が一番優しい」

総選挙で「刺客」だなんだと物騒な言葉が飛び交っていますが、そんな話題が出る選挙区の一つ、東京10区をめぐって、こんな記事が出ていました。

朝日新聞(東京版)9月2日付「東京10区を歩く③ 郵便局が一番優しい」

 1日午後3時過ぎ。全盲の織田洋さん(51)は郵便局の現金自動出入機(ATM)の前に立つと、受話器を手に取った。音声案内を聴きながら、点字表示のある数字ボタンを押す。

 「我々、視覚障害者に一番優しい存在が郵便局なんですよ」

 意外に知られていないが、目の不自由な人が操作できるATM設置のほか、点字による郵便貯金の内容通知書など、銀行業界では一部でしか実施されていないサービスが郵便局には多い。

 弱視の山城完治さん(49)が毎月2回、自宅に届く点字の郵貯通知書を見せてくれた。B5判の紙に水道、ガス、電話料金の支払額や残高が点字で打たれてあった。「預金通帳を人に見てもらわなくても、金の出入りが確認できる」

 郵政民営化の是非が叫ばれる今回の総選挙。「こんなに身近で切実な選挙はない」と2人は口をそろえる。

 「だって、小泉首相が勝って民営化が実現したら、『官』だからできたこんなサービスは大手銀行並みになくなる。年間300万通も利用されている点字郵便物の無料制度だって……」

 「顔」を見られないから、候補者の「声」に耳を澄ませる。10区の4候補は「高飛車な声」と「おっとり声」に二分されるそうだ。

 ちなみに小泉首相の声は。「最近、声が低く、非情な感じがする」

朝日新聞を含めて、マスメディアは郵政民営化推進一色ですが、たまにはこんな記事も載るんですね。この問題はもちろん単に東京10区だけの問題ではなく、全国的な問題ですし、障害者の方々にとっては死活問題です。でも、私の記憶では、この角度で問題を掘り下げた記事は日本共産党の「赤旗」ぐらいで、一般商業紙では見当たりません。

小泉首相は「民営化すればサービスがよくなる」と(壊れたレコードのように)叫んでいますが、このようなサービスはどうなるのでしょうか。国鉄も分割民営化されて20年近くたちますが、地方ではローカル線が採算が取れないために、どんどん廃止されたり、第3セクターに移行したものの経営難に直面したりしています。このブログでも以前、離島にも郵便局はあるということを紹介しましたが、結局、民間でできる分野と民間にはできない分野というのがあるわけで、ユニバーサルサービス(誰でも全国どこででも一律にサービスを受けられる)を保障できるのか、採算が取れなければ保障しなくてもよいというのか、きちんと考えて、検証する必要があると思います。マスメディアにも、それを求めたいのです。せめてこういう記事は、地方版だけでなくて、全国面で載せてほしいなあ。

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