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2005年11月30日 (水)

「違法状態の放置は法治国家として異常」

先日、米軍横田基地の包囲行動に参加した縁で、今日は東京高裁に行ってきました。基地周辺住民6千人の方々が、夜間・早朝の米軍機の飛行差し止めや損害賠償を求めた「新横田基地公害訴訟」の判決があったのです。

国に32億円賠償命令=差し止めは棄却-新横田基地訴訟・東京高裁(時事通信)

 米軍横田基地(東京都福生市など)の航空機騒音をめぐり、周辺住民約5500人が国を相手に夜間、早朝の飛行差し止めと損害賠償などを求めた「新横田基地訴訟」の控訴審判決で、東京高裁(江見弘武裁判長)は30日、1審判決を変更し、判決日までの損害を認め、国に総額約32億5000万円の支払いを命じた。差し止め請求は1審を支持し、請求を棄却した。
 江見裁判長は、補償制度がない点を指摘し「最高裁が騒音被害を違法と判断してから久しく、法治国家として異常な事態で、怠慢のそしりを免れない」と述べ、国を厳しく批判した。
 騒音被害はうるささ指数(W値)75以上を「受忍限度を超え違法」として1審を追認。「弁論終結時から判決日までの騒音程度には変化がない」として、通常は結審日までしか認めない賠償請求を判決日まで認めた。-11月30日14時1分更新

他メディアの報道から、「毎日」「産経」「赤旗」です。

「<新横田基地訴訟>32億5千万円支払い命令 控訴審判決」(毎日新聞)

「新横田基地訴訟控訴審、賠償額を32億円に増額判決」(産経新聞)

「新横田基地訴訟 国に32億円賠償命令 東京高裁 騒音、法治国家で異常」(しんぶん赤旗)

nov30_1009.jpgこれはケータイで撮った写真です。画像がすごく粗くて、ほとんど分かりませんね。

調べてみると、米軍機の差し止めについては、2002年4月の最高裁判決(アメリカ政府を相手取った訴訟)で「外国の主権的行為については民事裁判権が免除される」として、翌月の東京地裁判決(日本政府を相手取った訴訟)では「米軍の行為は日本の民事裁判権は及ばない」として却下したとのこと。これじゃ、飛行の差し止めは誰にも請求しようがなくなるわけで、メチャクチャだなあと思いました。

それはさておき、総額32億円の賠償命令は、基地の騒音被害についての訴訟では、過去最高額なのだそうです。横田基地では1970年代から、騒音被害の差し止めや賠償を求める訴訟が続き、騒音を違法だとして賠償の支払いを命じる判決が出てきました。最高裁の判決も2回あったとのことです。

ところが、基地の騒音については、被害補償制度がいまだにつくられていないんですね。今回の判決がこの状態を「法治国家として異常な事態で、怠慢のそしりを免れない」としたのは、異例のキツイ批判なのだそうです。そりゃ、国が自分で違法な状態をしておいて、それを解消しもせず、ずっと放置しているなんて、確かに異常としかいいようがないわな

以前書きましたが、横田基地では朝6時過ぎから激しい音がしたり、今月上旬には、深夜に突然、エンジンをふかす音が周辺一帯に響き渡ったそうです。その一方で、米軍基地を「再編」するということで、沖縄県や神奈川県をはじめ、全国規模で部隊の移動や再配置をやろうとしているわけですが、全国の自治体で総スカンを食らっています。

もういい加減、住民の方々を根本的に救済する措置を取らなきゃいけないんじゃないかしらね。横田基地自体なくしちゃうのが、一番いい解決になると、私は思いますが。

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