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2006年3月28日 (火)

NEWS@nifty:「おかしい」のはどっちやのん

小泉首相は、靖国神社参拝への外国からの批判に、またも「おかしい」と反発しています。

NEWS@nifty:「おかしいと思う」小泉首相改めて批判(夕刊フジ)

 小泉純一郎首相は27日午前の参院予算委員会で、自身の靖国神社参拝で日中間の首脳間交流が途絶えていることについて「おかしいと思う。首相であるとしても1人の人間だ。戦没者に対し哀悼の意をもって靖国神社を参拝することがどうして外国から批判されるのか」と述べ、改めて中国を批判した。
 また、首相は「わたしは日中友好論者だし、こういう問題も話し合って解決していく問題だ」と強調した。

しかし、この問題が報じられるたびに指摘されてきたことですが、靖国神社は「戦没者を哀悼」する場ではなく、主として戦没兵士・軍属を「顕彰」する場です。境内にある“軍事博物館”の「遊就館」の展示でも、日本の戦争を“アジア解放のための正しい戦争だった”と強調していますし、靖国神社はこの立場からA級戦犯を「昭和殉難者」として扱っています。靖国神社のHPには、

「戦後、日本と戦った連合軍(アメリカ、イギリス、オランダ、中国など)の、形ばかりの裁判によって一方的に“戦争犯罪人”とせられ、無惨にも生命をたたれた千数十人の方々…靖国神社ではこれらの方々を「昭和殉難者」とお呼びしていますが、すべて神さまとしてお祀りされています」

と明記しています。

日本が太平洋戦争時に受諾した「ポツダム宣言」では、日本の戦争を“軍国主義者が国民をあざむき世界征服の挙に出た過誤”と指摘していますし、日本が国際社会への復帰を果たした1951年のサンフランシスコ平和条約では、日本が今後「国連憲章の原則を順守」し、国際紛争を平和的手段で解決するとしたうえで、戦争で日本が奪った領土の放棄(まあ、これに該当しない千島列島まで放棄したのは誤りだと思いますが)や、さまざまな戦後処理の原則を定めています。日本の戦争を正当化し、とくに戦争全体を指導・遂行したA級戦犯を「殉難者」として顕彰する靖国神社の立場は、日本が戦後、国際社会で復帰・再出発した原点にも反していると思います。

小泉首相自身、政府の立場は靖国神社の考え方とは「違う」と明言しています。小泉首相は昨年6月2日の衆院予算委員会で、日本共産党・志位和夫委員長の質問に対し、政府の立場は「靖国神社の考えと違う」、「戦争の責任は日本にある」と答えました。(質問の一問一答を紹介した翌日付「しんぶん赤旗」国会会議録

志位「靖国神社があの戦争を『自存自衛』『アジア解放』の戦争という歴史観、戦争観を持った神社だという事実をご存じか」

小泉「靖国神社がそのような考えを持って、そのような発言をしていることは承知しているが、私は、靖国神社という存在は明治維新以来、心ならずも戦場に出なければならなかった方々、命を失った方々を多くまつった神社だと承知している」

志位「そういう神社だと知ったうえでの行動となると、大変重大な意味を持ってくる。靖国神社の戦争観は、首相が四月のジャカルタでのアジア・アフリカ会議で、自らの言葉でのべた『侵略への反省』という日本政府の立場とは、決して両立しえないことは明らかだ」

小泉「靖国神社には靖国神社の考え方があるだろう。これは政府と同じものではない

志位「靖国神社は、“日米開戦の責任はアメリカにあり”という立場だ。この歴史観、戦争観も、日本政府はとうてい受け入れることができないと思うが、総理の認識は」

小泉「日本は戦争を起こしたのだから、戦争責任は日本にある。戦争を避けられたのではないかと、あくまでも戦争を避けるような努力をしなきゃならなかったと思う」

首相はこの場で、「戦争を正当化するつもりはない」「二度と戦争を起こしてはいけないという気持ちで参拝した」などとも発言しましたが、首相という一国の代表者が戦争を「顕彰」するこうした施設を参拝することは、政府自体が「顕彰」の立場に立つ、ないしは「顕彰」の立場を容認するというメッセージを世界に発信することになります。

こういう行為が果たして「国益」と両立するのでしょうか?

もう一言すると、首相は少し前、“中国の批判に同調する日本人がいるのはおかしい”とも発言しました。しかし、問題なのは「外国の批判」やそれへの「同調」ではなく、戦争の責任を反省したはずの国家の代表者が、戦争を顕彰する施設を参拝することなのです。戦争への「反省」を表明するのなら、中国の批判があろうがなかろうが、国を代表する立場にある首相が戦争を顕彰する施設に行くべきではないのです。とくに中国は、日本が戦争の矛先を向け、国土と国民の生命を荒らし、奪った国です。その国が、首相の靖国神社参拝に批判的な見解を示すのは、当たり前のことだと思うのです。

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