「日の丸・君が代」強制めぐる訴訟で、画期的判決
ついさっき、NHKのTVで流れたニュースです。都立学校での「日の丸・君が代」強制をめぐる訴訟で、「懲戒処分をしてまで起立・斉唱をさせるのは思想・良心の自由の侵害」とする画期的な判決が出ました。
入学式や卒業式で君が代を歌うことなどを強制するのは不当だと主張して400人余りの教職員らが東京都教育委員会を訴えた裁判で、東京地方裁判所は「懲戒処分をしてまでいやがる教職員を起立させ君が代を歌わせるのは思想・良心の自由の侵害だ」と指摘して、慰謝料として原告1人あたり3万円の支払いを都教委に命じました。
訴えていたのは、都立の高校や養護学校の現職や元の教職員あわせて401人です。教職員たちは、東京都教育委員会が平成15年に通達を出して入学式や卒業式で日の丸に向かって起立し君が代を歌うよう命じたのは不当だと主張していました。21日の判決で、東京地方裁判所の難波孝一裁判長は「日の丸や君が代は軍国主義思想の精神的な支柱として用いられたことがあるのは否定しがたい歴史的事実で、国旗掲揚や国歌斉唱に反対する人も少なくない。いやがる教職員に対して、懲戒処分をしてまで、日の丸に向かって起立させ、君が代を斉唱させることは、思想・良心の自由を侵害し、行きすぎた措置だ」として、都教委の通達に従う義務はないと指摘しました。そのうえで、原告の教職員1人あたり3万円の慰謝料を払うよう都教委に命じました。判決は、都教委が入学式や卒業式で起立して君が代を歌うことなどを教職員に命じた通達やその後の都教委の対応について、思想の自由に対する侵害だという初めての判断を示しました。(15時6分)
国旗・国歌法には強制の規定はありませんし、同法を制定する過程でも、政府は“強制しない”旨の答弁を行っています。ところが、東京都教育委員会は起立・斉唱しない教職員に対して、度重なる懲戒処分を行ってきました。今回の判決は、法の趣旨に照らしてみても、あまりにも当然の判決だと思います。
【追記】オトモダチの「紙屋研究所」さんが、この問題について、ご自身が成人式の代表を無理やり降ろされた経験も交えて、詳しい考察を行っておられます。ご関心のおありの方はご覧ください。
紙屋研究所「『セタップ! 仮面ライダーX』を国歌に~ぼくの成人式代表事件にもふれて」
何で「仮面ライダーX」なのかは、よく分かりませんが^^;
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