« 靖国神社遊就館が米批判の記述を「修正」。でも、アジア関連は変えず(毎日新聞) | トップページ | 新宿にて »

2006年10月10日 (火)

北朝鮮の「核実験」に批判が強まる

北朝鮮がとうとう「核実験を実施した」と発表し、世界中から批判の声が高まっています。10日には日本の衆院で抗議決議が全会一致で議決されました。

「衆院が核実験に抗議決議 『無謀な暴挙』と全会一致」(岐阜新聞=共同通信FLASH24)

 衆院は10日夕の本会議で、北朝鮮の核実験について「いかなる理由に基づこうとも正当化の余地はなく、無謀な暴挙を絶対に容認できない」と抗議する決議を全会一致で採択した。参院も11日夕の本会議で同様の決議を採択する見通し。
 決議は、北朝鮮の核開発について「国際社会全体の平和と安全に対する重大な挑戦だ」と非難。唯一の被爆国として、あらゆる国の核実験に反対する立場を明確にした上で「北朝鮮が直ちにすべての核兵器、核計画を放棄することを強く求める」と宣言した。
 さらに北朝鮮の6カ国協議への早期復帰を促すよう政府に要請し、中国や韓国などとの協調強化を提言。「国連憲章7章に基づく措置も含め、国際社会が結束した外交を展開し、平和的な解決を模索すべきだ」としている。(19:40)

「実験」自体については、小規模な地震が観測されたものの、現時点では“異常な放射能が検出されていない”との報告もあるようで、“実験が失敗した”とか、“実験よりも宣伝が目的なのでは”との見方もあると聞きます。しかし、いずれにせよ、そもそもどこの国であれ、核実験自体許されないものです。(戦争で核兵器を使用された唯一の国である日本は、このことを世界のどこの国に対しても厳しく主張する責任を負っていると思います)

また、北朝鮮が「実験」に踏み出したことは、日朝ピョンヤン宣言をはじめ、これまで北朝鮮自身を含めた関係国が一致して結んできたいくつかの国際的な合意に反するものです。今回の北朝鮮の発表に対し、世界中から批判があがっていることは当然のものだと思います。

この北朝鮮の無謀な行動に対して、国連安保理でも、北朝鮮への制裁を検討する内容の決議案について、協議が始まるとのことです。

「北朝鮮制裁案を本格協議」(神戸新聞=共同通信)

 【ニューヨーク10日共同】国連安全保障理事会の5常任理事国と日本は10日、北朝鮮の核実験実施発表を受けて米国が9日に示した対北朝鮮制裁決議案をめぐる本格協議に着手する。北朝鮮と友好関係にある中国とロシアも北朝鮮の度重なる挑発行動を非難、制裁の法的根拠となる国連憲章7章に基づく制裁もやむを得ないとの認識をにじませている。厳しい対応を求める日米と、どの程度の制裁内容で折り合うかが焦点となりそうだ。
 米国の決議案は、北朝鮮に出入りする船舶の臨検に加え、大量破壊兵器用物資、軍用品、ぜいたく品などの禁輸、通貨偽造やマネーロンダリング(資金洗浄)、麻薬取引などの不法行為に関連した金融資産凍結などが盛り込まれた厳しい内容。

国連の安保理の警告も無視した「実験」であり、厳しい内容となる可能性が強いわけですが、同時に、もし万万が一にも最悪の事態になれば周辺各国におびただしい死者が出かねないのですから、対話の糸口を見出し、外交交渉によって解決の方策を探ること、その道をへての無法行為の清算こそが北朝鮮自身に取っても利益になるんだと北朝鮮に対して粘り強く説得を行うことが、困難ではあっても必要なのではないかと思います。

|

« 靖国神社遊就館が米批判の記述を「修正」。でも、アジア関連は変えず(毎日新聞) | トップページ | 新宿にて »

コメント

ご無沙汰している間に、巷ではどんどん政治状況が進展していました。
今回のド派手で幼稚なパフォーマンスには、正直驚きガッカリしました。
それ以前にも、散々呆れさせられた事柄が次々と起こっていて、こちらの思考回路はヒート、フリーズ状態でありました(実際わがPCは本格的な修理にだしておりましたが)。

今回、「え?!」とびっくりしたのは、日本共産党の緊急声明でした。あの声明の文言によれば、日本共産党は、北朝鮮が核兵器を保有していることを前提に対応しているようです。なにか確かな判断材料があったのでしょうや。

もう一つ、驚いたというか、感心してしまったのは、隣国、韓国と中国の、大変冷静な外交的対応ぶりでした。極力「血の雨」を降らすようなことを避けるというスタンスで、事を運ぼうとする配慮が、ひしひしと感じられます。

それにたいするわが国の外交筋、あるいは官房筋の対応の、なんともいえない不気味さといったら・・・。お願いだから、アメリカに引きずられず、中国や韓国にたいする偏見に引きずられず、自立自律した外交政策を展開しろよと、適わないかもしれない微かな希望を託しているところです。

投稿: Kyawa | 2006年10月12日 (木) 午前 12時59分

とりあえず一晩語り合いたいね!

投稿: kei-cat | 2006年10月15日 (日) 午前 12時23分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/73960/12230308

この記事へのトラックバック一覧です: 北朝鮮の「核実験」に批判が強まる:

» ハンギョレ新聞を読んでみよう(11)北朝鮮の核実験は過った判断 [薫のハムニダ日記]
今回の北朝鮮の核実験に対する韓国メディアの論調がどうなっているのか気になるところです。とりあえず今日(10/10)のハンギョレ新聞の社説を訳してみました。他の保守系新聞は日本語版があるので、それでご容赦ねがいます。それではどうぞ。 北朝鮮の核実験は過った判断 北朝鮮が昨日、核実験を行ったと発表した。今月3日に核実験の計画を明らかにして6日後のことだ。それまで6カ国協議の参加国である韓国、アメリカ、中国、日本、ロシアはもちろん、国連安保理も議長声明を通じて核実験計画の放棄を求めてきたが、北... [続きを読む]

受信: 2006年10月11日 (水) 午前 12時18分

» 北朝鮮外交の危うさ [まんぷく]
livedoor ニュース - 核実験直後の地震波 「核実験」を北朝鮮が行ったことは、当該国自身が報道をつうじて国際的に表明しているうえに、地震波が確かに観測されているのだからはっきりしている。 しかし、一方で、この「実験」が、北朝鮮の核兵器開発のレベルの低さを露呈し..... [続きを読む]

受信: 2006年10月11日 (水) 午後 06時15分

» 北朝鮮核実験の社説を読む [再出発日記]
核実験について、いくつかの社説を読んでみた。まずは読売の社説。北朝鮮核実験]「『危険な新たな核の時代』だ」「何よりも日米同盟の強化が必要だ。 当面、ミサイル防衛の強化を急ぐべきだ。だが、ミサイル撃墜の信頼性はまだまだ低い。核を持たない日本は、日米同盟の...... [続きを読む]

受信: 2006年10月11日 (水) 午後 10時58分

» 北朝鮮政府の地下核実験に対する諸外国政府の対抗措置と政治路線 [未来を信じ、未来に生きる。]
 各国政府は各国社会の世論を背景に、北朝鮮政府への軍事制裁を除く制裁を実現しながら、核開発・核実験の放棄を北朝鮮政府に迫る。  同時に、各国政府は、北朝鮮政府に対し、核不拡散条約への復帰、六カ国協議への復帰とエネルギー開発への支援等の国際支援を積極的に行うことを表明せねばならない。  圧力と対話路線である。  こうした措置の中で、各国政府はアメリカ政府独自の金融制裁の解除を実現していく必要がある。  北朝鮮問題の本質は、アメリカ政府独�... [続きを読む]

受信: 2006年10月12日 (木) 午前 03時25分

» 外務省の本性 [晴耕雨読]
1941年12月8日の「日米戦争」開戦が“パールハーバー騙し討ち”で始まったことが、米国民の敵愾心を激しく煽り、その後の日米戦から敗戦・占領までの対日政策に多大な影響を与えたことは間違いないだろう。 当時のルーズヴェルト政権が「真珠湾攻撃」を事前に知っていながら以降の世界戦略を有利に進めるために日本海軍の奇襲攻撃を放置したという問題は、米国民が解決すべき問題だと考えているのでここでは触れない。 ただ、9・11空爆テロでも明らかになったように、米国政権は、はなはだ人迷惑で低レベルな世界戦略を推進する... [続きを読む]

受信: 2006年10月15日 (日) 午後 07時55分

» 下請取引変化と「あきらめない」 [関係性]
 バブル崩壊以後の景気低迷は各製造企業の競争を激化させ、固定化されてきた親子の企業間関係が崩れてきた。その中身をここで見ていく。  「下請け企業」(「関係性」9月15日付けブログ)で、トヨタとトヨタに部品を供給している下請企業の関係について述べた。  エンジン部分を中心に部品間のすり合わせが重要であるため、自動車製造に向けた親子関係の意思統一を必要としている。そこに、トヨタイズムというものがグループ全体に意識的に浸透させ、品質(Quality)、コスト(Cost)、納期(Delivery)のそれぞ... [続きを読む]

受信: 2006年10月17日 (火) 午後 02時12分

» 「開かれた地域共同体」についての粗雑なイメージ [晴耕雨読]
三四郎さんとまさちゃんから提示された問いに応えるものです。 三四郎さん:「一読した限りですと、「近代」以前の自給自足的・中世的な世界、(村落などの)共同体社会に近いように思えるのですが、そのような解釈でよろしいでしょうか?近代そのものである企業社会が無くなると思うので大工場や大産業も消滅すると言う事になると思いますが、もしそういった社会だとすると現在よりも物的な豊かさを実感できなくなる可能性もあるのではという危惧も感じますが、物的な豊かさを維持できる条件などはあるのでしょうか?」 「見方によっては... [続きを読む]

受信: 2006年10月21日 (土) 午後 05時25分

» 景気拡大・家計ズタズタ [関係性]
 2002年2月から始まった景気拡大は今月10月で戦後最長の「いざなぎ景気」(1965−70)に並んだ・・・らしい。  日本の好調な経済は、輸出で前年比10〜20%、海外所得は20〜30%の高い伸び率が続いていることによる。そして、これを牽引しているのは、自動車、産業機械(建設機械、工作機械)、化学品(プラスチック)、鉄鋼製品、半導体・液晶材料である。部品供給は中国の安い労働力を用いて製品価格の圧縮にも成功している。  10月13日付けの朝日新聞・日本経済新聞・しんぶん赤旗に一斉に「いざなぎ景気... [続きを読む]

受信: 2006年10月23日 (月) 午後 04時16分

» 貨幣の怖さは「主−客意識」をも破壊する超越性 [晴耕雨読]
●【なぜ彼ら(金融家)はあのように冷酷に成れるのか】 チェイニー、パール、ウールジーそしてカソリックの枢機卿たちの“爬虫類顔”におぞましさを感じない人の感性や美意識を疑うくらいです(笑) “彼ら”があれほど冷酷無比になれるのは、「支配−被支配関係構造」を超えた価値観・世界観を基礎にしているからだと思っています。 日本をはじめとする儒教圏で徳が重視され、そうであることをめざす支配者も少なくなかったことからわかるように、「支配−被支配関係構造」の支配者だからといって、冷酷なわけでも非道なわけでもあ... [続きを読む]

受信: 2006年10月23日 (月) 午後 05時28分

» 憲法改正と敗戦責任の明確化 [晴耕雨読]
法治国家が個々の法律や政策の適合性を規定する最高法規である憲法をないがしろにしていることは、法治国家ではなくなったことを意味します。 国家の自然権である自衛権の発露としての交戦権を否定し交戦に必要な戦力の不保持を定めている条文を、自衛権があるから戦力を持ち自衛のための交戦権はあるという解釈する強弁を認めれば、子供を殺された親が殺人者を殺すのは親の自然の心情の発露だから...とか、戦前の満州事変や2・26事件のようにお国のために良かれと思ったことだから...といった非合法の行為を法論理として否定する... [続きを読む]

受信: 2006年10月25日 (水) 午後 07時30分

» 高齢者とその予備軍のアルバイト [関係性]
 ラゾーナ川崎プラザが9月28日に開業した。東芝不動産と三井不動産が事業主で、約72,000m2(東京ドームの1.5倍)の商業施設である。  川崎駅から直結した西口施設で、駐車場約2,000台、駐輪場約3,200台、287店舗に10スクリーンのある映画館を擁している。地理的にも品川駅と横浜駅のちょうど中間点にあり、それぞれからJRで10分程度と近い。  ここ1ヶ月は渋谷や新宿並の混雑で、休日は駐車場待ちが3時間という。しかし、川崎駅の駅ビル・BEや地下街・アゼリアそして東口の丸井ビル、チネチッタ、... [続きを読む]

受信: 2006年10月28日 (土) 午前 09時53分

» 近代システムの破壊について等 [晴耕雨読]
フェニキア・カルタゴに由来するセム系国際商人(国際金融家)の系譜推論は、地理的条件だけによるものではなく、歴史的経緯・商圏・政体などを総合的に勘案したものです。地理的条件に関して言えば、国際交易都市が都市ではなく国家となり、逆に、周辺地域を支配するという構造を重視しています。フェニキアそのものは、後背地に勢力を拡大するというより地中海沿岸に交易権益を 拡大する道を選択しましたが、カルタゴは、後背地を植民地もしくは貢納地として支配しています。 ヴェネチアも、沿岸に近い島嶼に国家を築き、そこから半島に支... [続きを読む]

受信: 2006年10月28日 (土) 午後 06時42分

» 新世界通貨 [晴耕雨読]
まっくすさん:「私は通貨的に「開かれた鎖国体制」を構築する方法を考えています。詳述は避けますが、原理的にいえば、既存の通貨を外交・貿易手段として用いることで外に開き、国内に国内のみで通用する別の通貨体系を作って内に閉じる。これによってフローとストック間の、またローカルとグローバル間の不均衡を是正する、というイメージです。 重要なのは、円と新しい通貨を相互に独立して存在させず、一種の為替を通じてリンクさせる点です。庶民の視点からいえば、"彼ら"の魔手が及びにくい安心な通貨が新たな選択肢として加わるこ... [続きを読む]

受信: 2006年11月 1日 (水) 午後 01時47分

» 差異を認め合うとは [晴耕雨読]
機能的な側面を見ると「国家」のほうが、具体的機能が示しやすいかなと思ったのですが。 「社会」っていうだけだと、一体どこのどういう社会をさしているの?というところがあるので。端的に、空間的に相互的に人々がより集まっている状態を社会と指しているなら、個人にとっては、範囲は漠然としているけれども「社会」の方が具体的といえなくもないです。 一人ひとりが生きている場が「社会」です。 国家の機能も、ほとんどが社会という場に“降りてきて”動くものです。 「社会」が漠然に見えるということは、自分が漠然... [続きを読む]

受信: 2006年11月 2日 (木) 午後 06時40分

» 差異を認め合うようになるために [晴耕雨読]
「国家」というより、共同体の必要度を超える生産物、必要なのに共同体内では生産され得ないものを、他の共同体の間で配分(交換も含まれる?)するための調整ルール・制度という解釈でいいですか? 権力的判断や公的強制力もあるので国家です。 現在の国家と較べたとき機能・役割が極めて少ないというだけで、公的権力で統合を維持するということでは本質的に変わらない存在性です。 やっぱりそうなんですよねえ。あっしら様自身も社会のことをなにより考えておられる方だとお見受けしておりますし、他の個人や国家、世界に価値を見... [続きを読む]

受信: 2006年11月 3日 (金) 午後 06時13分

» 「善」の主張は止められるか? [晴耕雨読]
 これは「夜警国家」といわれるような国家のありかたとはどう違うのでしょうか? 「夜警国家」は、国家は経済的市民社会の“自由な”利益追求活動を守るためのものであるべきという考え方です。 国民(人々)が利害対立状況にあることを前提に、利益追求の在り方を規定した共通ルール(法)を執行し、経済的行為以外で他者の利益を侵害する刑法犯のようなものを取り締まることの専念する国家が「夜警国家」です。 「夜警国家」は、国家がいろいろなことをやり始めると、国民から税をより多く徴収しなければならなくなるから忌避す... [続きを読む]

受信: 2006年11月 5日 (日) 午後 07時11分

« 靖国神社遊就館が米批判の記述を「修正」。でも、アジア関連は変えず(毎日新聞) | トップページ | 新宿にて »