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2007年1月18日 (木)

「月刊テーミス」が共産党に注目

Themis0701読者の7割が会社の部課長以上の役職者」という月刊誌「テーミス」1月号が、「共産党と『赤旗』のもの凄い情報&取材力」と題した記事を載せました。大メディアが“自民・民主の2大政党の対決”構図を描こうと必死になりながら、両党とも大本の政策がほとんど変わらないため、意図どおりに描けないなかで、「テーミス」の記事は“2大政党”とは別の軸が明確に存在していることを浮き彫りにした、面白い記事だと思います。

「テーミス」は、

いまやニュースは「しんぶん赤旗」を中心に回っているといっても過言ではない。『赤旗』が報じた数日後に、『朝日新聞』をはじめとする大新聞が後追い報道するというケースが目立っており、いまや政府関係者も『赤旗』チェックに余念がないのだという。

としています。

最近、閣僚や自民、民主両党の幹部や元閣僚らが、家賃が無料の議員会館に自分の政治団体事務所を置きながら、年間数千万円もの事務所費を支出していた問題が、大きくクローズアップされています。昨年末には、佐田・行革担当相が辞任に追い込まれましたが、その後、松岡・農水相が3000万円以上、伊吹・文部科学相が毎年4000万円以上、自民党の中川政調会長にいたっては毎年数千万円も支出したことが明らかになりました。

日刊ゲンダイ「『架空事務所費』疑惑 中川政調会長・伊吹文科相も発覚」

 安倍政権の醜聞が底ナシになってきた。松岡農水相の資金管理団体が家賃のいらない議員会館を事務所にしながら、年間3000万円以上の事務所費を支出していた問題が波紋を広げているが、それだけじゃなかった。伊吹文明文科相のほか、中川昭一政調会長まで同じ“手口”で多額の事務所費を計上していたことが発覚し、安倍政権は火ダルマ状態だ。

 政治資金収支報告書によると、中川氏の資金管理団体「昭友会」は03年に6332万円、04年に5021万円、05年に3096万円もの事務所費を支出していた。辞任に追い込まれた佐田玄一郎大臣の“付け替え事務所費”の数倍だ。

この問題、実は、「赤旗」が火をつけた問題だったのですね。

しんぶん赤旗3日付「家賃ゼロの衆参議員会館に 多額の『事務所費』支出 自民・民主議員ら 18人が年1千万円超」

「赤旗」報道では、上に出ている松岡(3359万円)、伊吹(4146万円)、中川(3096万円)の各氏をはじめ、自民・民主・国民新の各党の役員、元閣僚がズラズラ並んでいることを暴いていました。

「テーミス」の記事は、事務所経費問題が明らかになる前の時点でつくられたのでしょうから、この問題についてはふれていませんが、政府主催の「教育改革タウンミーティング」で「やらせ質問」が行われていた問題が、同党の追及で明らかになったことを詳しく紹介しています。

問題がクローズアップされたのは、11月1日の衆院教育基本法特別委員会での共産党・石井郁子議員による質問だった。石井議員は青森県八戸市で行われたタウンミーティングに関して、やらせを裏付ける学校関係者の問題文書を示し、内閣府の総括審議官や塩崎恭久官房長官をきりきり舞いさせた。
(中略)さらに共産党は県教育庁教育政策課から校長に対する「依頼発言の注意事項について」という文書を入手。そこには「できるだけ趣旨を踏まえて、自分の言葉で」「せりふの棒読みは避けてください」「あくまで自分の意見をいっている、という感じで」などと、こと細かな注意書きが書かれていた。
(中略)これに追い討ちをかけるように「しんぶん赤旗」はやらせを依頼させたという八戸市内の中学校PTA会長(女性)の証言を掲載。(以下略)

それからもう1つ、石原慎太郎東京都知事による豪華海外出張や、画家という4男を都の施策で重用している問題、汚職事件で起訴された水谷建設の元会長との関係でも、同党の追及ぶりを紹介しています。

共産党と「赤旗」の追及は磐石と見られた東京都の石原知事についてもヒートアップする。豪華海外出張や石原ファミリーを巻き込んだ都政私物化問題も、共産党都議団を中心とする共産党や市民運動家の追及が効いている。
12月7日、共産党の吉田信夫都議は都議会で石原知事の肝煎りではじめた「トーキョーワンダーサイト」(TWS)をめぐる都政私物化の問題に絞って徹底追及。(中略)石原都知事は「プロがいいわけではない。若い人には新しい発想がある。たまたま私の息子だっただけ」と開き直ったが、苦しいいい訳だ。
翌8日付「しんぶん赤旗」には今村館長から都の担当者へ送られたメールのコピーも掲載された。そこには制作者への報酬を30万円にすること、「延啓さんと早速話します」などの記載もあった。ここまで出されてしまったら、いくら「違法性も問題もない」(石原都知事)といっても説得力はない。

石原都知事をめぐっては「しんぶん赤旗日曜版」(12月10日号)がさらに新たなスキャンダル記事を掲載した。
福島県知事汚職事件で起訴された水谷建設の元会長・水谷功被告と石原知事、三男・宏高衆院議員らによる銀座料亭「吉兆」での宴席問題だ。この会合は宏高氏の初当選を祝うため、糸山英太郎元衆議院議員が呼び掛けたものだが、「しんぶん赤旗」によれば、当時、糸山事務所の秘書室長だった人物が「会合の数日前、糸山氏から『宏高氏に当選祝いを渡そうと思う。水谷氏に500万円出してほしいから連絡してくれ』と指示があった」と証言したという。

「テーミス」は、「ここ数年、自民党か民主党かの2大政党の潮流でたしかに共産党の党勢は弱まったように思われた。しかし、4年ぶりに開かれた第39回『赤旗まつり』(東京・夢の島公園、11月3日~5日)ではのべ20万人の参加者が全国から集まった」としたうえで、

あくまで「共産党という名前は変えない」といってきた彼らだが、ウイングをなるべく広げたいという意向は十分だ。
(中略)それには最大野党・民主党との関係、小沢一郎代表との関係が問題になる。

と結んでいます。大マスコミが共産党の動きについてはなかなかふれようとしないなかで、同党の“地力”に注目した点で面白い記事でした。ただ、最後の「民主党との関係」については、民主党が憲法問題でも「構造改革」路線でも(さらにいえば過去の戦争観でも)、自民党との違いがほとんどなくなってしまっている現状では、本格的な共同にはなりえないでしょう。

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コメント

いいじゃないっか。

良かったですね。

投稿: ばぶ | 2007年1月21日 (日) 午後 11時38分

こんばんは。
TBありがとうございます。
こちらからもTBさせていただきましたが、どうもうまくいきません。
ここのところますます「赤旗」が注目されているようです。

投稿: PPFV | 2007年1月29日 (月) 午後 08時26分

ばぶさん、PPFVさん、コメントをありがとうございます。
なかなか面白い動きになってきていますね。

それにしても、どうもココログはTBを送るのも受けるのも、うまくいかないことが続いているようです。困ったものです。

投稿: かわうそ | 2007年2月 3日 (土) 午前 11時53分

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1月12日付・読売社説(2) [政治資金疑惑]「納得できる説明が聞きたい」  まず社説を引用する。  (引用)疑惑の目が向けられている政治家は、十分説明を尽くさなければならない。  問題の一つは、資金管理団体の「主たる事務所」が賃料無料の国会議員会館内の事務所として報告されているにもかかわらず、巨額の事務所費が計上されていたことだ。 伊吹文部科学相の場合、政治資金収支報告書には5年間で2億2600万円余の事務所費が計上されていた。(引用終わり)  政治資金には税金も入っているのだから、明細を... [続きを読む]

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