都知事選にらんで都議会で論戦
4月の東京都知事選がいよいよ目の前に迫るなかで、最後の都議会での論戦が本格的に始まりました。このなかで、共産党はこの間知事の海外出張や公費飲食とともに追及してきた4男の重用について、次の矢を放っています。
共産・大山氏は、知事の肝いりで始まった都の文化振興事業「トーキョーワンダーサイト(TWS)」で公費での飲食が横行と指摘。都の文化振興担当参与らが、弁当やワインなど文化振興関連行事とは無関係に「事務局用の消耗品購入の支払い」名目で公費を使っているなどとして、“不適切な支出”が過去5年で計320万円に上ることを明らかにした。これに対し都側は「適切な支出で運営に必要なもの」と答弁した。
大山氏は知事の4男問題も追及。TWSは平成18年6月、何の役職にも就いていない4男の名刺を発注。名刺の肩書はTWSのアドバイザリーボード(外部委員)などで、「これは肩書詐称ではないのか」とした。
都生活文化局長は「(都の文化振興担当参与の)判断で印刷の発注をしたと聞いている。印刷費は公費で支出していない」。再質問を求められた石原知事も「その件は局長が答えた通り」と答弁した。
記事では、この記述に続いて、民主党の質問を紹介しているのですが、これが何とも……、
これに先立ち、質問した民主・田中氏はTWS、五輪招致、政治資金の使途など石原都政への批判を展開し、「石原都政の評価は30点」とした。対する石原知事は「(民主党は)なぜ、いままで都が提案した政策に100%賛成してきたのか」と反論。対決姿勢を前面に打ち出しながら、都政に賛成してきた民主党の矛盾を突いた。
都知事選を目前にして、民主党がこれまで知事の与党だった姿勢とは一転して、石原知事の批判を始めました。とはいえ、何せ今までが今までなので、石原知事にすっかり鼻であしらわれています。
東京新聞も、この代表質問を取り上げています(「都議会代表質問 民主『与党的』から一転」)。こちらでは、
民主の田中良幹事長は質問の冒頭で「今、都知事を代える重要性を訴える」と“宣言”。「在庁日数が少なく、施策に新味がない。恣意的な人事が組織の業績を損なっている」などと石原都政を批判し、新銀行東京の赤字問題や会費2万円の昼食会などの是非を、立て続けにただした。
対する石原知事は「選挙も近いせいか派手な演説でありました」とかわし、意気込む田中氏に「ではなぜ、民主は提案にすべて賛成してきたのか」と問いかけ、他会派から失笑も漏れた。
と書かれています。民主党は都知事選で独自候補を擁立しようとして、相当混迷しているとのことですが、都のHPでググってみると、石原知事からたびたび冷笑されていますね。
例えば、去年の11月10日には、民主党が独自候補の擁立を決めたことについて、
是々非々やってて、民主党だってほとんどの案件に賛成してくれてるじゃないの。私は、そういう点では、別に政党を全然意識したことはありません。共産党は例外だけどね。
【中略】いくつか立派な政党があるんだから、その政党が全部推薦くれればそれは結構だと思うけども。民主党はどこが違い、考えの違いか知りませんがね。
しかし、まあ、「ほかの政党にすり寄って、どうのこうの」って、ちょっと何というのかな、ひがみとか何か分からないけど、弱々しいね。
といっていますし、今年に入って先月12日には、
まあ、民主党の中にも私の支持者はいますしね。民主党の議員さんにも支持者もいますからね。
そういえば、知事と同じように「つくる会」教科書大賛成のT屋さんとかいますね。また、翌週の19日には、
できたら共産党以外ね、公明党も民主党にも推薦してもらう。皆さん、政策にずっと賛成してこられたんだから、その成果も出てるんでね、そうしていただくとありがたいと思いますけども。
ともいわれています。散々な、いわれようですね。
それから、民主党議員の質問をググってみると、「新銀行」への出資について、2004年3月に、党を代表しての討論(中村明彦議員)で、
この間の我が会派を初めとした各会派の質疑を通じて、多くの懸念が払拭されてきました。……新たな金融機能を求めている中小企業の期待を考慮するならば、挑戦するに値する取り組みであると考えております。
といって、結局、賛成していましたよ。自分たちが出資に賛成しておいて、後で赤字になったから追及するというのもどうかなあ。それに、新銀行への出資でも、ワンダーサイトでも、知事の姿勢を追及していたのは、民主党でなくて共産党でした。他人のフンドシで相撲を取ったり、自分が賛成したことを棚にあげて批判したりしていては、そりゃあ、石原知事でなくても笑えてきますね。こんなテイタラクで、よく独自候補の擁立なんていえたなあ。混迷するわけですわ。
やはり、「都知事を代える重要性」をいうのであれば、この8年間の都政をどう総括するのか、とくに、都議会で知事と向かい合ってきた政党であれば、自分たちが知事を追及してきたのか、擁護してきたのか、そして、そのことをどう総括するのかが、知事選での態度を決めるにあたって、最低限、前提となるはずです。そして、自民党、公明党、共産党は、この点はハッキリしていますが、民主党は、この点についての考えが全く見えません。
都知事選を前にして、良心的な方々の発言やブログを見ていると、民主党の候補者擁立に対する期待や、「民主党と共産党は、知事選で協力すべきだ」という発言が見受けられます。なかには、「石原でなければ、誰でもいい」とまでいう方もおられます。しかし、石原都政が続いてきたのは、議会で応援団がいたからこそです。たとえ、別の人物が知事になったとしても、政策の中身が石原知事と同じなら、また、応援団が石原知事の時と同じなら、結局「石原的都政」は続くことになります。私は、以上の理由から、こうした発言には賛同できませんし、少なくとも現時点で、民主党に期待することはできません。
そして何よりも、そうした期待をお持ちの方々に問いかけたいと思います。「この状態の民主党に期待を持ち続けて、ほんとうに石原都政を変えられるのでしょうか?」と。
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コメント
TBありがとうございます。
そう、民主なんぞ期待するほうがよっぽどどうかしているんだけど、幻想を抱いているか、あるいは振りまいているか、でしょうね。どちらにしても、事実を見ようとしないで、さも本物らしく見せたい人なんでしょう、期待する人ってえのは。
投稿: ニッパチ | 2007年2月18日 (日) 午前 12時45分