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2007年10月 2日 (火)

「税の議論」といえば消費税の増税ばかりという思考停止

福田首相が初めての所信表明演説を行いました。インド洋に出ている自衛艦の給油問題とか、いろいろ言うべきことはあるのですが、こちらも大変重要です。

asahi.com=ロイター:「消費税含む税議論、例年より早く議論が始まるだろう=官房長官」

 [東京 1日 ロイター] 町村信孝官房長官は午後の会見で、消費税を含む税体系の抜本改革議論について「例年より早めに始まる」との見通しを示した。福田康夫首相は所信表明演説でこの問題について「早急に国民的な合意を目指して本格的な議論を進め、消費税を含む税体系の抜本的改革を実現させるべく取り組む」と述べている。
 官房長官は「早急にと書かれており、議論はもちろん行う。通常は党税調の方で11月20日過ぎから議論が始まるが、津島税調会長、与謝野小委員長という布陣も決まったようなので、例年よりも早めに議論を始められると思う」と述べた。

自民党政権は、口を開けば「税制の抜本改革が必要だ」などとして、すぐ消費税の増税を持ち出してきます。マスメディアもそれにいっしょになって、「税制改革=消費税増税」という論調を張ります。

また、この日は政府税調からも、こんな発言が出されました。

しんぶん赤旗「消費税上げて法人税を減税 政府税調主査『有効だ』」

 政府税制調査会(首相の諮問機関)の井堀利宏法人課税担当主査(東京大学教授)は2日、企画会合後に記者会見し、「(法人課税改革の)本来あるべき姿は、基本税率をなるべく引き下げる方向にいろんな環境が整うことを優先すべきことだ」と強調しました。その上で、「消費税を上げる形での、企業活性化のための(法人)減税というのは、外すべきでなく、有効なオプション(手段)だと思う」と述べ、法人税減税財源として消費税増税を検討すべきだとの考えを示しました。
 香西泰政府税調会長は同じ記者会見で、福田内閣発足後の税調での議論について「従来の路線をとる」と述べ、消費税増税に向けた議論を本格化させる意向を示しました。
 また、同氏は、消費税増税などの税制「改正」をめぐる民主党の態度にふれ、「希望は、自民党・与党と民主党が、話し合って審議を進めてもらうことが日本の政治にとってはいいことだ」とし、与野党の協議が進むことに期待を示しました。

しかし、消費税は所得の低い人ほど負担が重い税であること、経済の最終的な需要である消費支出を冷え込ませること(消費税を増税した97年の“橋本不況”を思い起こせば分かります)は、多くの識者も指摘していますし、別に識者でも何でもないこの零細サイトでも、何度もふれました。それでも消費税を増税しようというのか。

一方で、前回の記事でも書きましたが、企業収益はバブル経済のピークの時と比べても、2倍近くふくれあがっています。でも、税の負担はこの十数年の間、法人税率の引き下げが行われてきたことなどを受けて、バブル期当時よりもむしろ減らしています。

「景気は回復している」といってから、もうしばらくたっているのに、なぜここに手をつけようとしないのでしょうか。

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